今回番組の編集を担当しました、制作の齋藤と申します。
ほんの少しですが、番組の紹介をさせて頂きます。
ギアナ高地 テーブルマウンテンの山頂は、約1000ｍの断崖の上にあり、下界と隔離された別世界。
そのため、山頂には太古から独自の環境下で進化した生物がいました。
その中に「オリオフリネラ」というカエルがいます。
体長はわずか３ｃｍほど。体は黒く、表面は岩にみたいにゴツゴツした感じ。
普段、オリオフリネラは岩にビタッとへばりつき擬態していることが多いので
岩だらけの山頂では、よく見ていないと発見が難しいそうです。
でも、見つけてしまえばこっちのもの。
オリオフリネラはカエルなのに、地面をはいつくばって歩くだけ。
飛び跳ねることができないのです・・・
足も遅いので、あっけなく捕まえることができます。
ちょっと情けない感じですが、ヒョコヒョコ歩く姿と真っ黒の大きな目が愛らしく、応援したくなる存在。
そんなオリオフリネラですが、実は恐竜時代の生き残りと言われていて
テーブルマウンテンの山頂にしか生息していないとても貴重な生物なんです。
生態も謎だらけで分かっているは、メスのほうがオスより大きいことと手足に水かきがついていないくらい。
しかし、取材中驚きの発見がありました！
オリオフリネラが隠れていた岩の近くに、両生類のものらしき卵があったのです。まさか・・・？
さらに、もう一匹！
ギアナ高地に13年間通い詰めている現地ガイドですら見たことがない、新種らしきカエルを発見したのです。
オリオフリネラと同じく、水かきはついていないのですが、このカエルは飛び跳ねることができたのです。
同じ環境下にありながら、違った進化したカエルたちがいたのです。
個人的には歩くだけのオリオフリネラが先に出現したのか、飛び跳ねるタイプのカエルが先なのか
それともまったく別の種なのか気になるところです。
地球最後の秘境ギアナ高地にはまだまだ知られていない太古のロマンが残っているんだなと
実感することができました。
皆様にも番組を通し少しでも感じていただければ幸いです。
放送日：１１月２５日 21：００～２１：５４
放送局：BS朝日 地球大紀行
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